いままで随分と 湖に 過去を投げ捨ててきた
大切な思い出は ずっしりと重く
水に浮かべると すっと逃げてしまう
にごったガラスの奥へと沈んで
少しずつ 消えてゆく

つらくて苦い記憶は いつまでも
泥まみれの哀れな木片のように
空と湖の境界線を漂って
この透明な水を 汚し続けている

痛々しくささくれた木片を
力強く ぎゅっと 抱きしめれば
何かが 少しずつ染みわたって
いつか いつかゆっくりと
思い出と共に

そんな淡く切ない望みを胸に
くったくのない あの青空に
大切な記憶を
影うつしのように